光触媒塗装に落とし穴?越谷・春日部で向かない理由
春日部市、越谷市、さいたま市を中心に
外壁塗装、屋根塗装、各種リフォーム工事をおこなっている
ジャパンテック株式会社です。
代表取締役の奈良部です!
屋根や外壁塗装では「汚れに強い」「メンテナンス不要」として高い評価を得ている塗料が光触媒です。光触媒の最大の特徴は、セルフクリーニング効果による長期的な美観の保持でしょう。美観だけではなく、将来的なメンテナンス費用も考えた上で選ばれる方が多いのも納得の理由です。
ただ、どのような塗料でもメリットもあればデメリットがあります。ハイグレード塗料に分類される、フッ素や無機塗料も同様です。光触媒塗料にも、採用前に知っておきたいデメリットがあるのです。
光触媒のデメリットを理解するには、どのような塗料かくわしく知っておいたほうがいいでしょう。仕組みやメリットを再確認すれば、デメリットが許容範囲かどうか適切に判断できます。また、越谷や春日部で向いていない理由も理解できるのです。そこで今回のお役立ちコラムでは、光触媒塗装についてくわしくお話しします。
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光触媒塗装は「環境次第」で効果が大きく変わる
光触媒は光を吸収し、化学反応を促進する物質の総称です。代表的な光触媒の材料として、酸化チタンが知られています。有機物や細菌を分解するのですが、外壁の汚れにも対応できるのです。
光触媒の実用化には日本も関係しています。1960年代、東京大学の「本多健一氏」と「藤島昭氏」が、水溶中の酸化チタン電極に強い光を当てると、表面から泡が出ることを発見しました。泡の正体は酸素で、対極の白金からは水素が発生していたのです。
酸化チタンに光を照射すると、水が酸素と水素に分解される現象を光触媒反応とし「ホンダ・フジシマ効果」と呼ばれるようになりました。以降、研究は一時的にストップしたものの、1980年代鋼板に、強い酸化力によって微量な汚染物質の分解などへ適用する動きが出始めたのです。
越谷・春日部の気候環境は光触媒に適していない?
越谷の気候は太平洋側気候です。冬になると、北西の季節風が強く吹き、晴天日も増えて乾燥します。一方、夏は高温になり雷の発生も多く、降雹(こうひょう)が多いエリアです。また、埼玉県東南部の平野部に位置するため、海洋性気候の特徴も見られます。
春日部市は令和元年度の年平均気温は15.8度、年間降水量は1536.5mmです。年間降水量は比較的少ないのですが、梅雨や秋雨のほか、台風の影響が大きい年もあります。夏は高温多湿、冬は乾燥した晴天が続くような、越谷と同じく太平洋側気候です。
光触媒塗装の仕組みとは?
光触媒塗装は、酸化チタンを主成分とした特殊な塗膜を形成します。太陽光に含まれる紫外線が当たると有機物を分解する性質があるのです。そのため外壁の汚れを分解し、空気中の有害物質まで浄化できます。
酸化チタンが紫外線に反応すると活性酸素が発生するのです。活性酸素は強い酸化力があり、外壁に付着した有機物系の汚れを、水と二酸化炭素に分解します。分解できる汚れは多種多様です。
- 排気ガス
- 油分
- コケ
- 菌類・・・など
このような「汚れに特別強い効果を発揮する」点が特徴です。
超親水性によるセルフクリーニング効果
活性酸素だけではなく、塗膜表面の性質が超親水性に変化するのも光触媒塗装の特性です。超親水性の塗膜に雨水が付着すると、水滴となって弾かれるのではなく薄い膜のように広がります。
広がった雨水は汚れと塗膜の間にまで入り込むのです。汚れは雨水によって浮かんで流れ落ちます。このような一連の仕組みをセルフクリーニング効果と呼ぶのです。一般的に汚れた外壁は、初期症状段階だと家主がホースで水を流して汚れを洗い流さなければなりません。頑固な汚れになると、リフォーム業者や塗装専門業者による、高圧洗浄機器を使用した高圧洗浄が必要です。
光触媒塗装のように、セルフクリーニング効果を備えた塗料は外壁の洗浄が不要となります。長期間、外壁をキレイな状態にできるのです。
耐用年数やメンテナンス面では高性能
光触媒塗装は、塗料の中でも長期的な耐用年数を発揮します。主流となっているシリコン塗料は耐用年数10年が目安です。その上のフッ素や無機塗料だと15年以上を誇ります。光触媒塗装もフッ素や無機塗料に匹敵する15年~20年程度の耐用年数があるのです。
長期的な耐用年数を誇るのは、やはり紫外線による劣化リスクが少ない点でしょう。外壁塗装で形成する塗膜は、紫外線によって劣化します。光触媒塗装は、本来塗膜にとって大敵となる紫外線を利用して、汚れを分解するのです。さらに汚れが停滞しにくいため、塗膜への負担を抑えられます。このような理由から塗膜の劣化を抑えられるために、長期間の耐用年数を実現できているのです。
菌類・カビ・防藻も期待
塗膜表面に付着したコケや藻やカビの他、菌類まで分解するために、繁殖を抑えられるのです。コケや藻やカビなどは、少々なら自力でも対処できます。広範囲に繁殖すると、頑固な汚れとなって簡単には取り除けません。通常の高圧洗浄機器ではなく、バイオ洗浄という特殊な洗浄作業も必要です。
カビの胞子は窓を開けたとき、住居内に侵入するかもしれません。カビを吸い込むとカビアレルギーの罹患リスクがあります。免疫力や体力がない幼い子どもや高齢者に、健康被害をもたらすトラブルです。家族の健康を守るためにも、光触媒塗装は有効と言えるでしょう。
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光触媒塗装のデメリットや注意点とは?
光触媒塗装には多くのメリットがあるのは間違いありません。ただし、満足できる外壁塗装をするなら、メリットだけではなくデメリットの把握も必要です。以下、光触媒塗装のデメリットや注意点をくわしくお話しします。
初期費用は高額
初期費用は高額傾向にあります。光触媒塗料は約3,500円〜5,500円/㎡です。ハイグレード塗料の代表格である無機塗料と同レベルの価格設定になっています。同じくハイグレード塗料のフッ素塗料が約3,500〜4,800円/㎡です。フッ素塗料よりも高額の部類になっています。
最も安価なアクリル塗料は約1,000〜1,800円です。単純に3倍からそれ以上の費用がかかります。ただし、フッ素や無機塗料と同等の耐用年数があるわけですから、コストパフォーマンスを考えるとお得という考え方もできるのです。
外壁塗装では、塗料代金だけではありません。足場や下地調整費、養生代や人件費などがかかります。耐用年数の短い塗料だと短期間に何度も外壁塗装が必要です。光触媒塗装のように、耐用年数が長いとその分、外壁塗装はしなくて済みます。このことから初期費用は高くても、コストパフォーマンスは高いと言えるのです。
日当たりが悪い場所だと効果は限定的
光触媒塗装の機能性を最大限活かしたいなら、日当たりに注意が必要です。紫外線があるからこそ、汚れにくいですし、セルフクリーニング効果を発揮できます。日当たりが悪い立地条件だと、太陽光が当たらないために十分な効果を発揮できません。
たとえば日当たりの悪い北側に面した部分や、隣家と密接しているような住宅密集地には向いていないのです。
雨が当たりにくい面は「汚れが残る」
日当たりだけではなく、雨が当たりにくい面も同様です。光触媒のセルフクリーニング効果を十分に発揮させるには、汚れた面に雨が当たらなければなりません。軒下や凹凸部など、雨の当たりにくい箇所の多い建物だと、汚れが蓄積しやすいのです。日当たりと同様に、住宅密集地でも雨が当たりにくい部分が出てくるかもしれません。
施工の難しさ
施工費用にも関係しますが、施工は難しく、熟練職人の技術力や専門知識が必要です。施工不良が発生すると、期待できる効果は得られません。それどころか、早期にひび割れやはがれが発生するリスクもあります。
どのような汚れに対しても強いわけではない
無機質系の汚れや、鳥のフンのように強く固着した汚れは分解しにくい場合もあります。すべての汚れに強いと思い込んでいると、期待以下の効果になりかねません。また、塗膜が硬いために、熱膨張と収縮や地震などにより建物が揺れると、ひび割れる可能性があります。そのため、定期的な点検や補修は必要です。
越谷・春日部で光触媒塗装が向かない理由とは?
越谷・春日部では光触媒塗装が向かないエリアもあります。その理由についてくわしくお話しします。
越谷市は市街化区域を中心に、住宅用地が非常に多い傾向です。市街化区域では計画的な宅地化が進められています。中には住宅用地と工業用地が混在したエリアも見られるのです。
春日部市では1965年頃以降に、人口が急増しました。鉄道駅周辺で住宅団地開発等市街地が大きく広がり、住宅都市として成長した背景があります。同様に住宅密集地では、隣接する住宅との距離が近いという問題があるのです。
住宅密集地が多ければ、日当たりも悪くなり、光触媒の機能が十分発揮されない可能性もあります。
自動車や工場からの排気ガス
国道4号線周辺は交通量も多いため排気ガスの影響を強く受けます。工場から出る排気ガスの影響も考えなければなりません。光触媒塗装は油分も分解しますが、限界はあります。
また、降水量も少ない月は雨によるセルフクリーニング効果が期待できない場合もあるのです。もちろん越谷市や春日部市にも、光触媒塗装が向いているエリアもあるでしょう。ただ、効果を十分に発揮できない立地条件なら、他の塗料を検討する余地があります。
光触媒塗装で後悔しないために!外壁・屋根塗装はジャパンテックにご相談を
光触媒塗装はセルフクリーニング効果や高耐久性など、多くのメリットがある高機能塗料ですが、実は越谷・春日部のような住宅密集地や日当たり・雨当たりの悪い環境では、その効果を十分に発揮できないケースが多くあります。
「せっかく高い費用をかけたのに思ったほどの効果がなかった」と後悔しないためにも、塗料のメリット・デメリットやご自宅の立地条件を正しく見極めることが重要です。
【光触媒塗装を検討する際の注意ポイント】
- 日当たりや雨当たりが悪い環境ではセルフクリーニング効果が発揮されにくい
- 住宅密集地や隣家が近い場合は光や雨が遮られやすい
- 初期費用が高めだが、施工ミスや立地条件によってはコスパが下がる可能性も
- 全ての汚れや排気ガスに強いわけではなく、定期的な点検・補修も必要
- 越谷・春日部では地域ごとの環境特性をしっかり把握することが大切
ジャパンテックでは、光触媒塗装のほか、フッ素塗料や無機塗料などお客様のご希望や立地条件に合った最適なご提案を行っています。
「どの塗料を選べば後悔しない?」「自宅に光触媒は合っている?」とお悩みの方は、ぜひ一度ジャパンテックへご相談ください。
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